幸せな時をくれたワンコたち
私は子供のころから犬や猫を家で飼っている環境で育ってきました。
両親も兄弟も動物が好きで、家族と同じように愛情を持って暮らしました。
そんな家庭環境だったこともあり、大人になって結婚をすることになった時も、新しく自分の家庭を持ったら、そこにはペットが一緒にいてほしいという気持ちがありました。
結婚することになった夫の実家では、犬や猫を飼ったことがなかったので、夫は動物と一緒に暮らすという経験がなかったのです。
私がワンコを飼うつもりでいることを話したときには、ちょっと心配でしたが、実際にペットショップに行ってみると、かわいい子犬の様子に笑顔になったので安心しました。
新婚家庭にやってきたのは小型犬でした。
賢いワンコで、誰よりも夫をボスとして認めていました。
毎朝、夫が乗るバス停まで散歩をしながら行き、夫が帰宅する時間には玄関で待っていました。
10歳を過ぎるまで元気にしていましたが、たくさんの思い出を残して亡くなりました。
数年は次のワンコを迎えることができませんでしたが、それでも子供が生まれて子育ても落ち着いたころに二代目のワンコがやってきました。
この子も小型犬で、穏やかな性格のワンコでした。
子どもは一人っ子だったので、ワンコは兄弟のいない息子にとって良い相棒になってくれました。
少しずつ思春期に向かって親子の会話がとげとげしくなったり、うまく対応できなかったりしたのですが、ワンコはいつでも私たちの間をうまく取り持ってくれました。
ワンコのお陰で、険悪にならずに済んだことが何度もありました。
天使のように、家庭内の平和を維持するのに活躍してくれたのです。
夫婦間でも、だんだんと新婚のような会話も少なくなっていたところを、毎日会社から帰ると夫はワンコの様子を聞いてくれて、ワンコの話題で会話も豊富になりました。
そばにいてくれて、ワンコの体をなでているだけでも暖かい気持ちになれました。
私の人生に、たくさんの思い出や幸せな時を作ってくれたワンコたちに感謝しています。