私が飼っていた愛犬は、ゴールデンレトリーバー。とても賢い犬でした。
そんな愛犬と私の日課が、今日一日何をしていたか話をすることでした。もちろん、私の愛犬は、言葉をしゃべることなんてできません。しかし、今日何をしていたかということを教えてくれるのです。どうやって?不思議ですよね。
私の愛犬は、大きなゲージの中で生活をしています。ゲージの中は、約3畳程度はあるでしょうか。その中にお気に入りのおもちゃをたくさん持っていました。
私が仕事から帰宅して、「今日は何をしていたの?」と愛犬に聞くと、彼は今日遊んでいたおもちゃを私のもとに持ってくるのです。「今日はこれで遊んでいたんだよ」といわんばかり。
とても体が大きくてのっそり歩く犬なので、その愛犬が小さなおもちゃを口にくわえて持ってくるしぐさは本当にかわいい。それをゲージの隅にとりに行って、私の手元に持ってくるまでが本当に楽しみで仕方がありませんでした。
大抵はお気に入りのおもちゃをくわえて私のもとに持ってくることが多かったですが、時には意外なものを持ってくることも。そんな時に「今日はこれで遊んだの?」と私が聞くと、しっぽがちぎれんばかりに振り切り私に答えてくれるのです。
私はそんな愛犬をなでながら、今日あった仕事の愚痴なんかを話していました。仕事の辛いこと、愚痴なんか話が出来るのはここだけ。他の誰も聞いてくれないし、第一他の人に言いたくもありませんでしたから。
私の手の上に口をちょこんとおいて、私の鼻と愛犬の鼻をくっつけながら話をすることが多かったかなあ。ゴールデンなので、結構口周りがよだれでべろべろなのですが、それがまた私の至福の時でもありましたね。嫌だけれどやめられないみたいな。
私と愛犬の会話はそのようにして毎日続きました。愛犬は私に今日遊んだことを報告してくれる。私は仕事の愚痴を話すことで、思いっきり気分転換、そしてストレスの解消が出来ていたと思います。最高の思い出です。